2025年12月、外国人材採用ラボ(株式会社クレイプラス)は、登録支援機関としての新たな取り組みとして、包括的な日本語教育支援サービスの無償提供を開始いたしました!
「外国人を採用したものの、言葉の壁で現場が混乱…」
「試験に合格できず、このままでは結局、帰国してしまうのでは…」
こうした課題感は、企業様の課題のみならず、日本に希望を持ってやってきた外国人の方にとっても大きな悩みの種でした。そんな、双方にとってのお悩みを解消するため、私たちは、義務的支援の一環として、追加費用なしで日本語教育サービスを提供することを決断しました。
本記事では、この新サービスについての詳細や、なぜ私たちが無償提供してでも日本語教育という試みに真正面から取り組もうと思ったのか、その理由について、お話させていただきます!
目次
採用後の「最大の壁」は日本語教育
特定技能制度の拡大により、外国人材の採用は、今や一般的になりました。しかし、採用後の現場では、多くの企業が同じ課題に直面しています。
- 日本語力が伸びない…
内定後(入国後)の学習習慣がなくなり、3年経ってもN4レベルから向上しない。 - 現場負担がむしろ増大…
現場社員が業務の合間に日本語を教えるのはストレス…。外国人材本人の主体性に委ねるには、日本語の勉強は難しすぎる…。 - キャリアの停滞…
日本語力が不足しているため、特定技能2号や介護福祉士などの資格試験は言わずもがな、N3レベルにすら合格できず、長期就労への道が閉ざされる…。
ただし、これらは単なる本人の努力不足ではなく、「学習を継続できる環境」と「適切な教材」が不足していることが根本的な原因です。
「年間税込25万円以上」の価値のサービスを無償提供
今回私たちが提供を開始した日本語教育支援サービスは、単なる自習用アプリの配布ではありません。提携する日本語学習システム「日本語カフェ」の高品質なコンテンツと、私たちによる進捗管理・コーチングを組み合わせた「成果にコミットする教育プログラム」です。
このサービスには以下の特徴があります。
- 圧倒的なコンテンツ量!
JLPT(N5〜N1)、特定技能試験対策、介護福祉士対策など、動画1,100本以上、演習1,500問以上が見放題。 - 多言語対応!
インドネシア語をはじめとする多言語解説で、専門用語も母語で深く理解できる。 - 挫折させない仕組み!
アプリでの自立学習に加え、週1~2回のオンラインセッションで進捗を確認。同じ職場の外国人材はもちろん、地域・分野を超え、別の受け入れ機関で働く外国人材の方もコミュニティに参加。孤独になりがちな学習をコミュニティの力で支えます。
通常、このシステムを法人契約で導入する場合、1名あたり月額数千円〜、最低契約金額を含めると年間税込約25万円相当のコストが発生します。弊社経由で外国人材を受け入れていただく企業様には、この費用を当社が負担し、完全無料で提供いたします!
なぜ、ここまでのサービスを無料で提供するのか?
そこには、登録支援機関としての「あるべき姿」への強い想いがありました。
後半の記事では、本プロジェクトを主導する、株式会社クレイプラスの中込(人材コーディネーター、法人様担当)へのインタビューを通じ、このサービスに込めた想いと、外国人材採用の未来について深掘りします!
インタビュー

外国人材採用チーム(コーディネーター/法人様担当)
中込
「機会の提供」だけで終わらせたくなかった。
責任ある支援の代行へ
● 自己紹介をお願いします
登録支援機関、株式会社クレイプラスの中込です。弊社は、日本人・外国人を問わず、人材紹介の事業を展開している会社です。私はその、外国人材採用チームで、法人のお客様担当をしております。
はじめて外国人のスタッフさんを受け入れる企業様に対して、制度の概要をお伝えしたり、日本語コミュニケーションの成功事例や、反対に、よくある失敗事例などをお伝えして、円滑な受け入れ、就労開始を目指しています。
目指すは、特定技能で受け入れた外国人材の皆さんが、同じ会社で5年就労し、その後、試験を突破して日本の主要な産業の担い手として、末永くご活躍いただくことです。それは、日本の未来にとって大事なことだと思います。
● 一般的な登録支援機関のサポート範囲を超えて、ここまでの学習支援を行う理由は何でしょうか?
中込: 私たちが目指しているのは、単に法律で定められた「義務的支援」をこなすことではありません。外国人材が日本で自立し、長く活躍できる「環境」を作ることです。
これまでの業界の課題として、支援が「日本語教育の機会や情報の提供」で止まってしまっている現状がありました。「教材は渡したから、あとは自分で頑張って」というスタンスですね。ほとんどの登録支援機関が、ここに必要以上の工数をかけたがっていない印象を持っています。
しかし、それでは多くの外国人材は、その就労を持続できません。実際に、私たちの会社にはしばしば転職希望の外国人の方から、お問い合わせいただくのですが、その際、「来日して3年経っても日本語能力試験のN4レベルから一切向上していない」というケースは少なくありません。
これは、受け入れる企業様にとっても、キャリアアップしたい外国人材本人にとっても、日本語教育を放置した結果、起きている事象だと思っています。
● 確かに、現場でのコミュニケーション不全は大きな課題です。
中込: そうなんです。特定技能2号や介護福祉士を目指すには、高い日本語能力が必須です。また、現場でリーダー職(班長など)や夜勤などのワンオペレーションを任されるには、複雑なコミュニケーション能力が求められます。
だからこそ、私たちは一歩踏み込んで、「就労したスタッフが自律的に勉強を進めてくれる状況」をシステムと人の力で作ろうと考えました。
「最強のツール」×「伴走するコミュニティ」
● 具体的にはどのような支援を行うのですか?
中込: まず、学習のベースとして提携しているアプリ(日本語カフェ)を提供します。これは、JLPT対策から特定技能2号(介護分野は介護福祉士)の専門コースまでカバーし、多言語解説もついた非常に質の高いツールです。本来であれば、法人契約で1名あたり月額数千円、年間で約25万円(税込)相当の価値があるものですが、弊社でご支援している方を対象に、これを無償で提供します。
ただし、アプリ等のeラーニングには「対面授業ではないので、強制力がない」という弱点があります。そこで私たちが提供するのが、「ともに高め合うコミュニティ」と「徹底した進捗管理」です。

● アプリを渡して終わりではない、ということですね。
中込: はい。私たちは週に1回、オンラインセッションの場を設けています。これは授業をする場ではなく、進捗の確認や質疑応答、そして「モチベーションを高め合う場」としています。
色々な地域、異なる会社で働いている外国人材がオンラインで集まり、「みんなも頑張っているんだ」「自分一人じゃないんだ」と感じられる環境を作りたいんです。もし、このセッションに参加しなかったり、ログイン履歴が途絶えたりした場合は、私たち支援担当者が個別に面談を行い、学習が停滞しないようにフォローします。

面接時から始まる「一貫性」の約束
● 仕組みだけでなく、マインドセットも重要になりそうです。
中込: その通りです。実は、最も重要なのは採用の入り口、つまり面接の時点です。
私たちは面接や内定の段階から、「日本で勉強し続けますか? それは何のためですか?」と問い続け、本人に「やります」と公言(約束)してもらうことを重視しています。人は一度口にしたことを守ろうとする「一貫性」の心理が働きますから、これを採用基準にしても良いくらい重要なプロセスだと考えています。
また、内定が出てから入国するまでの数ヶ月間も重要です。海外の送り出し機関で身につけた学習習慣を、日本に来て「ほっとした」瞬間に失わせないよう、内定直後からこのシステムで学習をスタートさせます。
● 最後に、導入を検討されている企業様へメッセージをお願いします。
中込: 人手不足の解決策として外国人材の採用は不可欠ですが、採用後の「定着」と「育成」に不安を感じている企業様は多いはずです。
せっかく受け入れ、育てていかれた外国人材が、5年を超えて会社に就労し続けられるか否かは、「日本語教育にどれだけ向き合い続けられたか」で変わると確信しています。面倒で、しかし大変重要な、日本語教育。その管理は、私たちにお任せください。
特定技能という分野を拓かれた業界というのは、日本にとって、私たちが今暮らすこの地域にとって、特に「なくてはならない」存在だと思っています。そんな皆様が、憂いなく、前向きに本業に取り組み続けられるよう、日本語という面においては私たちが徹底してサポートできたらと思っています。
ぜひ、丸投げしてください!
日本語教育サービスに関してのお問い合わせはこちら
※「特定技能人材の受け入れが初めて」「すでに利用しているが、日本語教育サービスだけの利用が気になる」という方もお気軽にお問い合わせください。サービスについてのご説明はもちろん、制度についての解説や、他の登録支援機関様とのご併用の流れについてもご案内いたします。
※なお、他の登録支援機関様とご併用で、当日本語教育サービスをご利用になる場合は、別途費用をちょうだいしております。何卒ご承知おきくださいませ。