公開日: 2025.08.25
【2025】特定技能「介護」外国人に夜勤を任せる際のポイント|労務管理と支援の注意点
特定技能「介護」外国人に夜勤を任せる際のポイント|労務管理と支援の注意点

介護現場で慢性的な人手不足が続く中、「特定技能介護人材を夜勤に任せても大丈夫だろうか」「法律や制度上の制約はないのか」と不安を抱く採用担当者は少なくありません。

結論からお伝えすると、特定技能介護人材も、日本人従業員と同様に法令に基づいた条件を満たせば夜勤に従事できます。ただし、配置にあたっては労務管理や支援体制、職場環境への配慮が欠かせません。

そこで今回は、特定技能介護人材が夜勤勤務に入る際の制度的な位置づけ、実際の業務運用における注意点、さらに企業担当者が押さえておくべき支援体制の整備やトラブル防止のポイントを具体的に解説します。採用から配置、定着支援に至るまでの流れを整理し、安心して夜勤業務を任せられるための実務的な視点をお伝えします。

特定技能介護人材を夜勤に配置する際の基本ポイント

まずは、特定技能の介護人材が夜勤に入れるのかどうか、制度面のルールや現場での注意点について解説します。夜勤を任せる前に制度の枠組みを理解し、労務管理やサポート体制をどう整えるかを確認しておきましょう。

夜勤に従事できる制度上の位置づけ

特定技能「介護」の在留資格は、介護の現場で必要とされる幅広い業務を行うことを前提にしています。そのため、日勤や遅番と同じように夜勤を担当することも制度上は可能です。

ただし、制度で「可能」とされていても、すぐに一人で任せられるわけではありません。介護施設や事業所ごとに人員配置基準や運営ルールがあり、夜間の最低人数や記録の方法、緊急時の対応などが細かく定められているからです。

また、日本語の理解度や医療連携の経験、施設ごとの仕事のやり方に慣れているかどうかも、夜勤を任せられるかの大事な判断材料になります。

夜勤勤務に関わる労働基準法の基本

夜勤を始めるにあたっては、労働基準法のルールを押さえておく必要があります。

まず、午後10時から翌朝5時までは「深夜労働」となり、通常の賃金に25%以上の割増を加えて支払わなければなりません。

また、労働時間は原則として1日8時間、週40時間までで、それを超える場合は「36協定」という取り決めが必要です。深夜労働と時間外労働が重なった場合は、それぞれの割増分を合わせて計算します。勤務時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は60分以上の休憩を与える必要もあります。

そして、夜勤明けは心身に負担が大きいため、次の勤務まで十分な休息を取れるようにすることも大切です。法律上の義務ではありませんが、事故を防ぎ、安心して働けるように会社のルールとして整えておくと効果的です。

夜勤業務で想定される実務上の課題

制度や法律上は夜勤が可能でも、実際の現場では課題もあります。

たとえば、申し送りや記録には専門用語が多く、外国人材には負担になりがちです。情報不足で支障が出ないよう、用語マニュアルを作ったり、ICTツールを活用したりする工夫が役立ちます。

また、夜間は管理者や医療スタッフがいないことも多く、急な体調変化への対応に不安が残ります。この点は事前のシミュレーションや緊急連絡体制の整備でカバーできます。

さらに、夜勤は生活リズムが崩れやすく、体調やメンタルに負担がかかります。夜勤明けの休暇をしっかり確保したり、シフトを公平に組んだりするといった工夫も、長く安心して働いてもらうために欠かせません。

特定技能介護人材の夜勤勤務における労務管理の注意点

夜勤を任せる際には、勤務時間や割増賃金の扱い、シフトの組み方、健康管理など、企業が押さえておくべきポイントがたくさんあります。適切な勤怠管理と給与計算は、トラブルを防ぎ、現場の信頼を得るための基本になります。ここでは、特定技能介護人材の夜勤勤務における労務管理で注意すべきポイントを解説します。

  • 労働時間と割増賃金を適切に管理する
  • 公平で無理のないシフトを編成する
  • 健康管理と安全衛生に対応する

労働時間と割増賃金を適切に管理する

夜勤の給与管理では、勤務時間を正確に記録し、深夜・時間外・休日労働に応じた割増を正しく計算することが大前提です。勤怠システムや給与計算ソフトは現場の運用に合わせて設定しておきましょう。

就業規則には、仮眠時間の扱いや休憩時間の確保方法、夜勤手当と深夜割増の関係などを明確に記載することが望ましいです。採用時には労働条件通知書を使って給与の内訳をわかりやすく説明し、外国人材には母国語の資料や通訳を用意することで誤解を防げるでしょう。

公平で無理のないシフトを編成する

法律上、夜勤の負担を公平に分ける義務はありませんが、公平感のあるシフト運用はスタッフ定着のカギです。新しいスタッフをいきなり単独で夜勤に入れるのではなく、まずは先輩と一緒に入って経験を積み、徐々に一人で担当できるようにすると安心です。

また、夜勤明けにすぐ早番を入れるのではなく、休息時間を確保することも大切です。担当者はシフト全体を見ながら、夜勤の回数や連続勤務が偏っていないか確認し、必要に応じて調整する役割を担います。

健康管理と安全衛生に対応する

夜勤をするスタッフの健康を守ることも重要です。

通常の健康診断は年1回以上ですが、深夜勤務を続ける場合は6ヶ月ごとに健康診断を受ける必要があります。その結果に基づき、部署の変更や勤務時間の調整などを行うこともあります。

また、常時50人以上の事業所ではストレスチェックも義務です。これは、夜勤による疲れや睡眠不足を早めに把握する仕組みとして役立ちます。

特定技能介護人材に求められる支援体制

夜勤は孤独や不安を感じやすいため、サポート体制がしっかりしているかどうかが安全性や定着率に直結します。ここでは、言葉のサポートや生活リズムへの配慮、登録支援機関と企業の役割分担について解説します。

  • 日本語でのコミュニケーションを支援する
  • 生活リズムやメンタルケアをサポートする
  • 登録支援機関と企業で役割を分担する

日本語でのコミュニケーションを支援する

夜勤は少人数での対応になるため、日本語の理解力が非常に重要です。申し送りや記録、緊急時の連絡などで正しく伝えられるよう、日本語学習を継続的に支援し、専門用語や定型表現をあらかじめ教えておきましょう。

入管法の支援計画でも、日本語学習支援は義務とされています。机上の勉強に加えて、夜勤中に起こりやすい場面を想定したロールプレイを行うと、実践的な力がつきます。

ICTツールを導入するのも有効ですが、誤訳のリスクがあるため、よく使う表現を施設内で統一しておくことが大切です。

生活リズムやメンタルケアをサポートする

夜勤は、体内時計に大きな負担をかけます。睡眠不足や食生活の乱れが続くと、健康や仕事のパフォーマンスに影響します。外国人材は生活習慣の違いや交友関係の少なさから孤独を感じやすいため、離職につながることもあります。

そのため、夜勤前後の睡眠の取り方や食事の工夫、休息のタイミングなどを具体的にアドバイスし、定期的に面談で状況を確認することが有効です。悩みを相談できる窓口を明示し、母国語での相談体制も整えておくと安心です。

登録支援機関と企業で役割を分担する

特定技能1号の受け入れには、生活ガイダンスや日本語学習支援、定期面談、行政手続きのサポートなどが法律で定められています。これらを受入れ機関(受入れ企業)と登録支援機関で分担して実施し、記録を残す必要があります。

夜勤定着の有無やインシデントの減少などを確認し、支援の効果を振り返りながら改善を重ねることで、より安全で働きやすい環境につながります。

特定技能介護人材の夜勤勤務におけるトラブル防止と定着支援

夜勤は給与計算の誤りやシフトの偏り、休息不足などの小さな問題がトラブルにつながりやすい働き方です。そこで重要なのは「仕組みで予防する」ことです。ここでは、トラブル防止の工夫と長期定着のための支援策について解説します。

  • 労使トラブルを防止する工夫を行う
  • 現場でのコミュニケーションを強化する
  • 教育研修とキャリア形成を支援する

労使トラブルを防止する工夫を行う

トラブルの多くは「期待と現実のギャップ」から生まれます。給与や夜勤回数、休息の取り扱い、緊急時の対応方法などは採用段階で丁寧に説明し、契約書や労働条件通知書と照らし合わせて確認しましょう。母国語の資料を用い、具体例を示すと誤解を減らせます。

また、勤怠や給与計算は複数人でチェックし、誤りを防ぐ体制を作っておくと安心です。問題が起きた際には上司だけでなく、登録支援機関や第三者窓口など複数の相談先を示しておくことも効果的です。

現場でのコミュニケーションを強化する

夜勤前には短時間でも打ち合わせを行い、注意すべき利用者情報を共有すると安心です。夜勤後には振り返りを行い、改善点を話し合うことで経験が積み重なります。

申し送りは要点をまとめ、専門用語には補足をつけることで理解しやすくなります。また、夜勤中に孤独を感じないよう、いつでも管理者などに連絡できる体制を確認しておくことも大切です。

教育研修とキャリア形成を支援する

教育と評価を給与や昇進につなげることで、人材の成長と定着を同時に実現できます。

夜勤のOJTでは、観察の視点や基本的なケア手順、急変時の対応を段階的に学び、習熟度を明示することが重要です。さらに、介護福祉士資格の取得を目標に据え、研修や試験のサポート、合格時の手当や昇給制度を設けると、本人のモチベーションが高まり、離職防止につながります。

定期的な面談で評価を伝え、次のステップを一緒に考えることで、会社と本人の方向性を合わせることができます。

特定技能「介護」の外国人材の支援サポートは「外国人材採用ラボ」をご活用ください

夜勤を含む特定技能「介護」人材を受け入れる際には、制度を理解するだけでなく、採用後の定着支援まで見据えた対応が不可欠です。当社クレイプラスが運営する「外国人材採用ラボ」は、特定技能人材の導入を包括的に支援してきた実績豊富な機関です。最後に、外国人材採用ラボの概要と、提供するサービスを紹介します。

外国人材採用ラボとは

「外国人材採用ラボ」は、有料職業紹介と登録支援機関の両方の機能を持ち合わせています。そのため、制度に基づいた採用からその後の支援までをワンストップで提供しており、人手不足に悩む企業を中心に多数の導入実績があります。

外国人材採用ラボが提供する充実したサービス

外国人材採用ラボは、採用から定着までを一貫してサポートする充実したサービスを提供しています。

たとえば、面接から内定まで迅速に対応し、入国手続きや住居紹介、空港送迎を代行するサービスなどがあります。また、入国後の生活オリエンテーションも実施しており、紹介する人材は日本語能力試験(JLPT)N4以上の有資格者のみを厳選しています。

書類作成支援や日本語教育、行政手続きの代行など、企業の負担を大幅に軽減するサービスが充実しています。

採用から定着までのワンストップ支援

外国人材の採用から日本での生活が安定するまで、一連のプロセスを「外国人材採用ラボ」が一括でサポートします。面接の設定から必要書類の作成支援、来日後の住居確保、さらには生活オリエンテーションの実施まで、多岐にわたる支援体制を整えています。

これにより、受け入れ企業が安心して外国人材を迎え入れることができ、彼らがスムーズに日本での生活や仕事に順応できるようになります。

安心して特定技能人材を導入できる仕組み

企業が特定技能人材を安心して導入できるよう、「外国人材採用ラボ」は複数の仕組みを提供しています。

たとえば、万が一の事態に備えた返金制度を設けているほか、月次支援費など契約内容の透明性を確保しています。さらに、高い教育レベルとモチベーションを持つ候補者を厳選して紹介することで、企業は質の高い人材を確保できます。

夜勤対応が可能な人材や地方での勤務を希望する人材を優先的に紹介するなど、企業の具体的なニーズに合わせたサポートも行っています。

まとめ

特定技能介護人材の夜勤勤務に関する制度や労務管理、支援体制の重要性について解説しました。

特定技能介護人材は制度上夜勤勤務に従事することが可能ですが、その運用にあたっては労務管理の徹底と職場環境への配慮が欠かせません。さらに、日本語での支援やメンタルケア、支援機関との連携を含めた体制を整えることで、外国人材が安心して夜勤勤務に従事し、長期的に定着することが可能となります。

外国人材採用ラボは、これまでも外国人材の採用から夜勤配置、生活支援、定着までをトータルでサポートしてきました。特定技能介護人材の採用や夜勤配置に不安を抱えている企業担当者の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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